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20121106_vsNewcastle.jpgまさか産みの苦しみを避けようとはしてないか?
その言葉はまるで喉に刺さった小骨のように、ここ数試合のLiverpoolの試合ぶりを見た僕の心に引っ掛かり続けています。



ミッドウィークのSwansea戦から中3日。
ReinaがGulacsiに変わったことを除いてEverton戦と全く同じ先発&控えメンバーで臨みました。


試合の方も序盤のLiverpoolはEverton戦と似たようなところがあって、開始から積極的にプッシュして主導権を握り、得点しようとする意図が感じられました。
高い位置からプレッシャーを掛けてボール奪取に成功してゴールに迫ることが出来ていましたし、セカンドボールも高い確率で拾うことが出来ていましたネ。
あとはゴールネットが揺れるのを待つばかり…と言いたいところでしたが、そうは問屋が卸さないのが今のLiverpool。
そのパフォーマンスとは裏腹にゴール前でどれだけ相手を翻弄するようなプレーが見られたか…と言えばほとんど見られなかったように感じましたネ。

Suarezを追い越す動き…Suarezが空けたスペースを狙う動き…パスを受けるための動き…どれを取っても今一歩で、ファイナルサードにおけるプレーは依然として課題を残したまま。
恐れずに言えば現状はDalglish時代とさほど大きな変化が無いと僕は感じています。全く無いとは言わないけれど…。


Suarezの脇を固める新進気鋭のSterlingにしてもSusoにしても、それぞれのポジションで良いプレーは見せてくれているものの、そこから一歩飛び出して相手キーパーの目の前で決定的な仕事をしてくれるとさらに良いと思います。
ところが、どうもSuarezに合わせるのに苦労しているなと感じますネ。
Suarezがドリブルで突破を図ろうとしている時に自分がどう動くべきか分からないのか、プレーを傍観してしまっているように見える場面がありました。
まぁSuarezの即興的なアクションを読み取るというのも難しいんでしょうけど(汗)、この部分は何とかしてもらうしかないかと…。


ただ両ウィンガーの突っ込みに期待しながらも、実はそれでは点は入らないんだろうとも思っているんですよネ(苦笑)
 

この試合ではNewcastleの選手がゴール前でしっかりと陣形を整えていました。自陣に引き籠っているという印象ではなく、守備に転じた時の守備ブロックを作る速さが素晴らしかったように感じましたネ。
そのNewcastleディフェンスの中を無闇に突っ込んで行ってもボールなど来るはずも無いので、突っ込む前にチームとしてひと仕事やらなければなりません。

それはサイドからの崩しであり、今回のLiverpoolにはそれが足りなかったように感じました。

まず両ウィンガーがサイドの深い位置まで切り込んで行くことがほとんど無く、それはその後ろから上がって来るEnriqueとWisdomにしても同じでした。
また「技術的に足りない」と言うのが最大の問題なのでしょうが、SterlingとEnrique、SusoとWisdomのコンビネーションでサイドを崩す場面も全くありませんでした。
このあたりは経験豊富なJohnsonの不在が響いていたように思いますが、いずれにしてもサイド攻略がおざなりにされていたことが問題だと感じました。

サイドを使っていないワケではないんですよネ。
使ってはいるのですが結局そこを攻略し切れないままに中央にボールを渡してしまうので、中央はさほど慌てることなく対応されてしまっているように思えるんですよネ。
サイドを崩すことが出来れば相手は中央の守備ブロックを崩してでもその堰止めをせねばならず、そこに紛れが生まれチャンスが生まれると思います。

これは別にサイドの選手だけの仕事ではありませんので、チームとしてサイドをどうやって崩すかということにもっと腐心してもらいたいと感じます。
それが出来てこそゴール前に突っ込んでくる選手が活きるのではないでしょうか?


実際、この試合最大のチャンスは今回相当やり玉に挙げられているShelveyのシュートシーンでしょう。
この場面ではコンビネーションではなくSuarezの個人技でしたが、右サイドのドリブルからColocciniを交わし、CBとキーパーを引き付けてShelveyがフリーの状態を作り出しました。
後は無人のゴールに押し込むだけと言う絶好の場面でしたが、残念ながらSuarezのパスに合わせ切れず…。非常にもったいない場面でしたが、こういう場面を1試合の中でどれだけ作ることが出来るかが得点力を上げるカギだと思います。



そして結局オフェンスに関しては前半の勢いが次第になくなってしまいました。後半はほとんどの選手が足元でボールを受けようとするばかりで所謂オフザボールの動きはほとんど見られなくなってしまいましたネ。

もちろん体力の問題等あるのでしょうが、だからと言ってRodgersスタイルの原資と言って良いであろうこの動きを後半の早い段階で消費し切ってしまうのは問題でしょう。ペース配分など再考してもらいたいですネ。
そして最終的にアテにしたのがカウンター。
ボールを奪って縦一本という場面が増え始め、Everton戦に続きまたしてもSuarezとSterlingのスピード頼みとなってしまいました。

もちろん今回はこれがSuarezのスーパーゴールをもたらしたワケですから完全否定は出来ませんが、今のチームが目指そうとしているものでは無いのではないかと…。

「現実的手法を取った」と言えば聞こえは良いかも知れませんが、これが将来に繋がるのか?と言えば繋がらないでしょうネ。
この選択が勝利を呼び込むこともあるでしょうが、Suarezのテクニックとスピードに依存した得点はある種麻薬のようなものかもしれませんよ?



守備に関しては良かったと思います。
Allenの飛び込みとその背後のケアの少なさは相変わらずリスキーだと思いますが、以前ほどの怖さは無くなりました。見慣れただけ?いや、以前と比べて間違いなくスペースが小さくなっていますから進歩していますよ!

そして左サイドはNewcastleオフェンスの核と言うべきBen Arfaをよく抑え込んでいたと思いました。
もっとやられるかと思っていましたが、Enriqueが頑張ってくれていましたネ。

ただ失点の場面だけは寄せが甘かった。
Enriqueとしては戻って来たSterlingに先に当たってもらいたい思いがあったでしょう。お互いにコミュニケーションがあったのか分かりませんが、この2人がどっち付かずな対応をしてしまったことでBen Arfaにペナルティエリア内への侵入を許してしまい、さらに容易に当たり難い状況に陥ってしまいましたネ。
結局さしたることが出来ずにファーサイドに折り返され、Cabayeにワントラップからの綺麗なボレーを決められてしまいました。Cabayeに対しても自由を与え過ぎたかなぁという印象ですが、これはシュートを誉めなきゃいけませんかネ?



全体を通してどちらが優位だったかと聞かれればLiverpoolと答えるのでしょうが、見る人が見れば、ホームチームの攻撃をキッチリ往なして攻撃に転じ、先制点を奪って1ポイントを持ち帰ったNewcastleの方が素晴らしかったと言うことになるでしょう。ましてや早い時間帯から負傷離脱により2枚のカードを切らざるを得なくなり、試合を通してSuarezに密着マークに付いていたColocciniが終盤退場してしまったとあっては尚更ではないでしょうか?



ここのところLiverpoolにとっては批判的に聞こえる記事ばかり書いてしまっていますが、今の彼らのやり方を正しいと思っていないのは事実です。ただ完全に間違っているとも思ってはいません。
彼らにはあと一工夫が必要であり、その一工夫が出来ればきっと素晴らしいチームが出来上がると感じています。

戦力が不足するなかチームは苦しんでいるのだろうとは思いますが、だからと言って安易な勝利を求めるのではなく自分たちのスタイルを確立するためにもっともっともがき苦しんでもらいたいと思っています。
勝利はもちろん重要ですが、今のLiverpoolにはもっと重要なことがあるんじゃないでしょうか?



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
Liverpool 1 - 1 Newcastle United
4 Nov 2012, 16:00 Barclays Premier League(10)
-------------------------------------------------------------------
Brad Jones                         Tim Krul
Andre Wisdom                       Vurnon Anita
Martin Skrtel                      Steven Taylor
Daniel Agger                       Fabricio Coloccini
Jose Enrique                       Davide Santon
Steven Gerrard                     James Perch
Joe Allen                          Yohan Cabaye
Nuri Sahin                         Jonas Gutierrez
Suso                               Hatem Ben Arfa
Luis Suarez                        Papiss Cisse
Raheem Sterling                    Demba Ba
-------------------------------------------------------------------
SUBS:
Oussama Assaidi                    Danny Simpson
Jordan Henderson                   Mike Williamson
Sebastian Coates                   Shola Ameobi
Stewart Downing                    Gabriel Obertan
Jamie Carragher                    Sammy Ameobi
Jonjo Shelvey                      Shane Ferguson
Peter Gulacsi                      Steve Harper
-------------------------------------------------------------------
GOALS:
Suarez(67)                         Cabaye(43)
-------------------------------------------------------------------
SUBSTITUTIONS:
Shelvey(Suso 66)                   Simpson(Perch 26)
Downing(Sahin 74)                  Sa.Ameobi(Ba 49)
                                   Ferguson(Cabaye 68)
-------------------------------------------------------------------
REFEREE:
Anthony Taylor
-------------------------------------------------------------------
BOOKED:
                                   Santon(90+3)
-------------------------------------------------------------------
SENTOFF:
                                   Coloccini(84)
-------------------------------------------------------------------
VENUE:
Anfield
-------------------------------------------------------------------
MANAGERS:
Brendan Rodgers                    Alan Pardew
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COMMENT
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コメント
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無題
試合自体は支配していたんだけど、結果が付いてきませんね。

一人一人のミスは技術的な問題が主なので、あまり言えませんが、ロジャースの目指すフットボールに期待を持ちながらも、僕も不安感も同時にあります。

確かにサイドを深く抉るような攻撃はありませんでしたね。 これはたぶんロジャースのバルサスタイルのリスペクトのせいで、選手のプレースタイルによるものではないんじゃないかと思っています。 バルサは基本としては単純なクロスは入れませんし、中央からの崩しに固執するので、その現れなのかと危惧しています。(スターリングがカットインが得意なのも、スーソがあの位置が本来のポジションではないこともあるために中央によるのも起因するかもしれませんが。。。) ロジャースにはバルサスタイルを昇華させたようなフットボールを期待したいので、殻を破ってほしいと思うんですが、高望みしすぎなんでしょうか?

ロジャースのフットボールが非常にスタミナを使うことはわかるので、確かにペース配分はもう少しクレバーになってほしいですよね。

個人的にはゴールチャンスを増やす意味でもシャヒンとジェラードの位置を変えてほしいとは思うんですが、消耗も激しいポジションなのも理解出来るだけに。。。

苦しい状況はまだまだ続きそうですが、明るい未来を期待して応援するしかないですね。

長文、乱文失礼しました。

切腹フットボーラー さん 2012/11/06(Tue)22:26:10 Edit
切腹フットボーラーさん
コメントありがとうございます。

得点が取れるのであれば中央からの崩しに拘ってもらっても良いのですが、まぁ今の選手たちの動き方では無理でしょうし(涙)、そもそもPremier Leagueではなかなか厳しいように思いますけどネ。

今Barcelona対Celticの試合の再放送を見ていますが、確かに中央ばっかりですネ(汗)
Celticがペナルティエリア内に9人ドン引きになっていてもそれを意に介さず中央を狙っているところが凄いです。そこに固執するだけあってその分人数も掛けていますし、その選手たちがやはり何度も何度も動き直してパスを受けるコースを作っています。動きが良い意味でグチャグチャ(苦笑)
で、最後は左SBのJordi Albaがファーサイドから入って来てゴールネットを揺らしてしまいました。
Liverpoolもこれくらいやらないといけないんですネ…で、できるかな?(滝汗)


Sahinはチームがハイテンポになった時にちょっと付いて行けなくなっているように感じます。スペースに走り込んだりしてくれているのは分かるんですけどネ。
そこで決定的な仕事をしてくれるようになれば、もっと強力なチームになれると思うのですが…。
その辺りは切腹フットボーラーさんも考えてらっしゃる通り、Gerrardの方が秀でているように感じますネ。
[ from Rush : 2012/11/07 03:40 ]
無題
再コメント失礼致します。

バルサについてはグアルディオラが作った組織、バルサカンテラが培ったスキル、メッシの個の力が合わさった上で、それぞれが献身的な動きが出来るモンスターチームなので、同じ事を目指すことは非常に厳しいと思いますが、どうでしょうね。。。

たぶん当初トップ下はスペースへの走り込みを考えてシグルズソンかデンプシーですが、どちらも失敗したので。。。って感じでしょうからね。

僕にはジェラードが世界的に見てもスペシャルな選手過ぎて、器用貧乏化している気がしています。 攻撃も守備もロングパスも出来る選手ですからね。
切腹フットボーラー さん 2012/11/07(Wed)22:25:56 Edit
切腹フットボーラーさん
再コメントありがとうございます。

Barselonaのことは知らないことが多すぎるのですが、彼らが不発に終わる試合ってどんな試合なんでしょうネ?
やはり全く動けない試合もあるのでしょうか?

Celtic戦は悪く言えば「攻めあぐね」とも取れた試合なのかも知れませんが、自分たちのスタイルに拘り、1試合の中で手を変え品を変え相手を攻略しようとしているところは素晴らしかったです。
あれを見るとLiverpoolって物凄く単調な気がしましたネ(涙)


そう言えばGerrardはファンとのTwitter上でのQ&Aで「もし自分が監督だったら自分をどのポジションでプレーさせるか?」の質問に「攻撃的MF!」とエクスクラメーションマーク付きで答えていましたネ。もしかすると彼の切実な願いだったりするのかも知れません。

僕も今のGerrardにはSuarezに近いところでプレーしてもらいたいと思いますが、精度の高いロングパスも見たいですよネ…となると下がり目でのプレーも見たい…。持っている男は辛いですネ(笑)

Lucasが復帰した時にRodgersがどういうセットを考えているのか…ワクワクしながら待っています。
[ from Rush : 2012/11/08 18:40 ]
無題
結果が出ていないんですから、批判が出るのも仕方ないんじゃないでしょうか。
こうしてブログまで作って試合の詳細を記事にしている方に、愛情がないわけないですし。
私も以前から色々と思うところがあります、ただ読み手によっては勘違いされてしまう場合も往々にありますから、Rushさんのお気持ちよーくわかります。
シャンク さん 2012/11/08(Thu)14:45:40 Edit
シャンクさん
コメントありがとうございます。
そして僕の心情をご理解下さってありがとうございます(涙)

シーズン開幕から3ヶ月が経ちましたが、ここまでを見ているとファイナルサードでのプレーがほとんど変化が無いのが少し気掛かりです。
そして先日のSwansea戦で実感したのがパス回しの質の違い。Liverpoolの質の低さを思い知らされました。選手の距離感…スペースを作る動き…スペースを突く動き…どれをとってもSwanseaの方が上だと感じましたネ。


まだ序盤戦と言って良い時期ですしチーム改革が俄かに進むものとは全く思っていませんが、だからこそ今は自分たちの目指すスタイルを追求して欲しいと思うんですよネ。
そのためなら負けたって構わないと僕は思っています。


いま危惧しているのは、このままズルズルと今回のような試合を続けて行けば、きっといつまで経ってもトップ4に届かず、それどころかSwanseaにすら後塵を拝し続けることになるのではないかと言うこと。
そして痺れを切らした周囲の批判によってRodgersが志半ばにクラブを去らざるを得なくなってしまうのではないかと言うことです。


移籍市場でのミスや故障者の問題もあって仕方が無い面もあるとは思いますが、その状況にあってもスタイルの確立を先延ばしにしてはならないと思いますし、そうしていられるほどの時間は無いと思います。
[ from Rush : 2012/11/08 18:39 ]
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