vs Manchester City

結果は引き分けでしたが素晴らしい試合でした。
たとえ今日がファーストレグを負けて迎えた試合であったとしても同じことを言っていたことでしょう。


今日は敵地で先勝して迎えた一戦。
数字的にはLiverpoolにとって有利な状況でしたが選手たちからはそれに依存しようという意識など微塵も見られず、1つの試合としていつも通り勝利を目指して戦ってくれました。
それでも先勝していたことが彼らにとっての担保となり、よりアグレッシブな戦いを可能にさせたのは事実でしょう。
逆にまずは1点先制してイーブンに戻したかったであろうCityからは、たとえば彼らがTottenham戦で見せたようなオフェンス力はあまり感じられず消極的にも見えましたネ。

 

試合は開始からLiverpoolが主導権を握りました。
前目からしっかりとボールホルダーにチェックを入れて簡単に自陣にボールを運ばせませんでしたネ。これによって前半はNasriもDzekoも沈黙させることが出来たと感じました。このチームの要であるSilvaはかなり自由に動き回っていたのでボールに触ることも多かったですが、彼のパスコースを限定さ せて奪う守備が良く効いていましたネ。

Liverpool俄然有利の雰囲気になりスタジアムも盛り上がりを見せる中、不意にde Jongの先制ミドルを許してしまいました。
その直前にパスを受けたSilvaに対して「チェックに行かなければ」という意識が付近にいた選手全員に働いてしまったのか、その脇を上がって来るde Jongを完全にフリーにしてしまいました。そして少し体制を崩しながらもしっかりコースを突いたde JongのミドルはReinaの伸ばした手をすり抜けるかのようにしてネットを揺らしました。

いくらペースを握っていてもこういう一発があるから今のCityは怖い…。



2試合合計で同点に追いつかれたことがLiverpoolにどう作用するか気になりましたが、別段慌てることもなくそれまでの攻勢を続けていましたネ。
彼らも失点はしたものの、恐らく自分たちのそこまでのパフォーマンスを見て「このままプレーし続ければ大丈夫だ」という自信を持っていたのでしょう。


今日はオフェンスもとても良かったと思います。
テンポよくパスを回していましたし、選手たちが積極的に前に飛び出して厚みのある攻撃が出来ていたと感じますネ。
AdamもHendersonも良く突っ込んで行ってくれました。
クロスはイマイチ感がありましたが(苦笑)、それでも良い形を作ってシュートまで持って行けていましたから全く文句はありません。

そしてLiverpoolの得点はコーナーキックの流れから生まれました。
最終的にはAggerの放ったシュートがRichardsの手にあたってPKを手に入れたのですが、この判定は少し可哀想にも思いました。
Richardsの足にあたってディフレクトしたボールが手にあたっただけでしたからネ。取らない審判も多そう…。
反則直後…ハーフタイム…そして終了後まで主審のDowdに執拗にクレームを付けたCityの気持ちはよく分かります。それに対してDowdが「手をこういう風に上げてブロックしただろう」みたいなジェスチャーで突っぱねていた姿には少し笑えましたが…。

しかしもらえるものはキッチリもらっておかないといけません(笑)
Gerrardが冷静にネットを揺らして、再びLiverpoolが差を付けました。今回もコースは読んでいたHart…(汗)



後半もLiverpoolペースでスタート。
前半同様チャンスを作ってシュートに持っていくんですけどネ…Hartなぁ…。
前半から良いシュートを4、5本放ってましたが、全部止められてしまいました。ホント良いキーパーに育ったものです。
彼には普通にシュートを浴びせてもなかなか決まりませんネ。恐らく彼を引っ掛けるようなフェイントを入れてからシュートを打つくらいの気持ちが無ければこれからも悩まされ続けることになるでしょうネ(汗)


そして後半先に点を入れたのはまたしてもCityでした。
Silvaが左サイドへ展開してKolarovへ。Gerrardが寄せたのですが、少しずらされて足も出せずにクロスを許してしまいました。これはマズかったです。その時中央では手前にAgueroをマークするSkrtel。その後ろにはAggerがいたのですがクロスはSkrtelのところを抜けてしまい、Dzekoにファーサイドから詰められてしまいました。Aggerはクロスが抜けてくるイメージが不足していたと思いますし、Dzekoのことも意識出来ていなかったのかも知れませんネ。
これも言わば一瞬のスキを突かれたような印象でした。


またしても2試合合計でイーブンに追いつかれてしまうことになりましたが、その後もLiverpoolは粘り強く攻撃を続け、さほど時間を空けないうちにBellamyのゴールが生まれました。
JohnsonのスローインからKuytがドリブルで中央に持ち込み、何とかBellamyへ繋ぐ。受けたBellamyはダイレクトでJohnsonにはたいてワンツーで受け直してシュート！スローインをして「後はお任せ」にするのではなく、Kuytのドリブルを見て縦のスペースに走り込んだ Johnsonの動きが秀逸。コレなんですよネ！

いやーしかし、ようやくHartの牙城を崩せた気がしましたネ。
今シーズンはここまで恐らく50本くらいはシュートを彼に浴びせて来たと思うのですが、Lescottのオウンゴールと2つのPKでしか得点出来ず、自力で取った感がありませんでしたから(汗)
決まった瞬間は試合がまだ終わったワケでもないのに妙な達成感を感じていました(爆)


終盤に差し掛かる良い時間帯での得点。
後は仕上げに掛かるだけで良かったのですがベンチに動く気配はナシ。
もちろん、このメンバーで「ここまで良いプレーをしていたから下手にイジくりたくない…」という思いがあったのでしょうが、この時間帯になってピッチに立つ選手は当然ながら前半ほどのハードワークが出来なくなっており、徐々にCityに押し込まれ始めていましたから早くフレッシュな選手を投入して欲しかっ たですネ。守備が破たんするような場面は無かったのですが、そこまでの2点の取られ方のように不意にやられる可能性のある相手でしたから少しヒヤヒヤしました。

実際に交代枠を使ったのは88分。…なんの罰ゲームかと思いましたよ！(笑)
Bellamyも、そしてロスタイムに入ってから交代したKuytも試合を通して走り回ってくれていましたから。

Dalglishは相手の出方を見て動く傾向にありますネ。自分が有利な状況にある時は特にそう。
彼の経験則からそう判断しているのだろうと思いますが、見る側としては少し怖い。
結果如何によっては、その判断が名将の地位を築くものとなるか、ただの臆病者との誹りを受けるものとなるかが分かれるでしょう。
…まぁ信じて任せるしかないですネ(苦笑)



その後、結局スコアは動かず2-2の引き分け。ファーストレグとの合計でLiverpoolが決勝の地、Wembleyへの切符を手にすることになりました！
改装後初！そして2007年以来のカップ戦決勝進出！

今日はチーム全体が集中して、勝つ意欲を持って戦ってくれたように思います。
それゆえに2-2とした後も追加点を取ってトドメを刺してもらいたいと願いましたし、それは同点直後のヘディングシュートを決めることが出来ず地面を叩いて悔しがったKuytを見て、何より彼ら自身が欲しているのだと思えました。


そしてここまで批判を受けることも多かったチーム。
僕自身も彼らを懐疑的に見ていましたが、その彼らが強敵を打ち破って決勝に上り詰めるという結果を残したのですからそれは評価されなければならないでしょう。そして彼らはその評価を確実なものとし、さらに高めるためにも決勝を落とすことは出来ないでしょうネ。

その決勝の相手はPK戦の末にCrystal Palaceを下したCardiff。
下部カテゴリーとは言え手を抜けるような相手ではありませんし、手を抜くような舞台でもありません。Liverpoolの目標はWembleyを見学に行くことでは無く、そこでカップを掲げることであるハズ。
今日の彼らを見れば、次も素晴らしい試合を見せてくれるだろうと感じますネ。

決勝は2月26日です。



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Liverpool 2 - 2 Manchester City
25 Jan 2012, 19:45 Carling Cup Semi Final(2)
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Pepe Reina                         Joe Hart
Glen Johnson                       Micah Richards
Martin Skrtel                      Stefan Savic
Daniel Agger                       Joleon Lescott
Jose Enrique                       Aleksandar Kolarov
Dirk Kuyt                          Nigel de Jong
Steven Gerrard                     Gareth Barry
Charlie Adam                       Pablo Zabaleta
Stewart Downing                    David Silva
Jordan Henderson                   Samir Nasri
Craig Bellamy                      Edin Dzeko
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SUBS:
Andy Carroll                       James Milner
Maxi Rodriguez                     Adam Johnson
Sebastian Coates                   Sergio Aguero
Jamie Carragher                    Owen Hargreaves
Alexander Doni                     Gael Clichy
Jonjo Shelvey                      Costel Pantilimon
Martin Kelly                       Karim Rekik
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GOALS:
de Jong(31)                        Gerrard(41/PK)
Dzeko(67)                          Bellamy(74)
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SUBSTITUTIONS:
Kelly(Bellamy 88)                  Aguero(Savic 46)
Carroll(Kuyt 90+1)                 Johnson(de Jong 78)
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REFEREE:
Phil Dowd
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BOOKED:
Gerrard(5)                         Kolarov(56)
Enrique(64)
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SENTOFF:
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VENUE:
Anfield
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MANAGERS:
Kenny Dalglish                     Roberto Mancini