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FA Cup準決勝のレポートに先立ち、まずは26年前のHillsborough Stadiumで起きた痛ましい事故の犠牲者となられた96名の方々のご冥福をお祈りいたします。
毎年Anfieldで催されるセレモニーを見せてもらっていますが、その都度あの事故のことを振り返り、自らを律する機会を与えてもらっていることに感謝しています。



さてさて気が重くなるような試合のレポートですが、率直な感想として浮かんだのは「勝ちを急いで失策におよび決勝進出を逃してしまったな」ということ。
今のチーム状況では何をしてもVillaには勝てなかったかも知れませんが、試合を通してRodgersの采配に真っ当なものは無く、自らの首を絞めてしまったように感じました。
それが準決勝敗退よりも何よりもショックでしたネ。

今回の先発ですが、カップタイドで出場権の無いIbe、負傷離脱のLucas、そしてなかなかRodgersに認めてもらえないJohnsonに代わってMarkovic、Gerrard、Skrtelが入りました。
特にディフェンスの要であるLucasが直前に負傷離脱してしまったのはRodgersにとって誤算だったでしょうネ。
そしてシステムはLucasの離脱、Skrtelの復帰に合わせ、CoutinhoとGerrardを2列目に配した3-4-2-1を選択しました。


それにしてもまぁこの3-4-2-1がほとんど機能しませんでしたネ。

30分の得点シーンこそHendersonやCoutinhoのスペースを突く動きから生まれた良いゴールだったものの、それ以外の場面では2列目に入ったCoutinhoとGerrardになかなか良い形でボールが入らず、オフェンスの形を作ることが出来ませんでした。
Villaの然して厳しいとも思えなかった前線からのプレスをかわすのに少し苦労していた感があり、それ故に自分たちの理想のビルドアップが出来ていなかったのではないかと感じましたネ。

そんな中、苦労して手にしたリードでしたが、残念ながら僅か6分で手放すことになってしまいました。
WBの裏のスペースも好調時は本当に上手くカバー出来ていたのですが、最近は研究されたのか疲れがあって動けなくなったのかは分かりませんが、だいぶ綻びが見られるようになってしまいました。
1失点目もサイドを攻略されてやられましたからネ。



前半を1-1で折り返したもののVilla優位の展開。
もちろん早い段階での修正は必要だったと思いますが、まさか事ここに至ってGerrardをアンカーに据えた4-3-3に変更するとは思いも寄りませんでした。

「かつてのチームとは違う」
Rodgersにはそんな自信があったのかも知れませんし、点を取るための最善策との考えがあったのかも知れません。しかしながら結局は過去と同様にGerrardの脇のスペースをズタズタにされてしまい事態はさらに悪化。チームはバランスを失ってしまいましたネ。

またBalotelliの起用によって、彼とはフットボール観が合わない(?)SterlingとCoutinhoはほとんど消えてしまいましたし、Balotelli自身はポスト役やシュートなど奮闘はしてくれたものの、オフサイド連発で雰囲気を壊してしまっていましたネ。
一発のある選手だとは思いますが、シーズン終盤になってもSterlingやCoutinhoらと息の合ったところを見せられないと言うのはチームとして問題ですし、こんなものを重要な場面で持ち込んだRodgersは一体何を考えていたんだろうとの疑問だけが残ります。


そしてバランスを失ったまま打開策を見出せないLiverpoolは10分も耐えることが出来ず早々と逆転を許してしまいました。
簡単に言ってしまえばどの選手も対応が「緩かった」と思いますが、それ以前にチームとしてどう守るべきか1人1人整理出来ていないように見えたのがショックでしたネ。

そしてその後もGerrardの起用に固執したRodgersの采配は解せませんでした。
キャプテンであり、ベテランである彼が戦況、選手交代に応じて2列目やアンカーにポジションを代えさせられ、そこで然したる影響力を見せられない姿は実に惨めだったと思います。

悲しいかな、ハムストリング損傷による離脱から2ヶ月が経つうちに完全に居場所を失なってしまったようにも感じました…。

さらには80分の絶好の位置でのFK。
キッカーはもちろんGerrardでしたが、彼にしては珍しく力無くキーパーの正面を突くキックミス。
力が衰えた訳ではないでしょうが、今までどんなにプレッシャーが掛かる場面でもそれを物ともせず良いFKを見せてくれていた彼だっただけに、Rodgersの采配同様こちらもショックでした。
僕の中でひとつの時代が終わったように感じましたネ…。



敗戦自体は仕方がないと受け止めているのですが、負け方が何ともショックでした。
シーズン序盤ならチームがチグハグになるのも仕方がないと思えるのですが、ここに来てまたそこに立ち返ってしまったのは本当に残念でしたネ。

Villaの良いパフォーマンスに対抗出来ず、難しい試合だったことは確か。
攻守が分断された状態に陥り、良いオフェンスがほとんど出来ていなかったことを思えば後半開始から動いたこと自体は良い判断だったと思います。
ですが、なぜディフェンス問題が未解決のまま封印されたGerrardアンカーのシステムをこのタイミングで持ち出したのかがどうにも理解出来ませんでしたし、その後の交代とシステム変更も人選、時間帯などどれを取っても首をかしげたくなるようなものばかりでしたネ。

監督だって毎度ベストな選択は出来ないだろうと思いますが、大事な試合ではビシッと決めてもらいたいところです。


これで残すはリーグ戦6試合のみ。
個人的にはもう1度Gerrardの素晴らしいパフォーマンスが見たいです。
こんな消化不良のままお別れなんて…絶対にイヤだ!



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
Aston Villa 2 - 1 Liverpool
19 Apr 2015 , 15:00 , FA Cup Semi Final
------------------------------------------------------
Shay Given                    Simon Mignolet
Leandro Bacuna                Emre Can
Nathan Baker                  Martin Skrtel
Ron Vlaar                     Dejan Lovren
Kieran Richardson             Lazar Markovic
Tom Cleverley                 Jordan Henderson
Ashley Westwood               Joe Allen
Fabian Delph                  Alberto Moreno
Charles N'Zogbia              Steven Gerrard
Christian Benteke             Philippe Coutinho
Hack Grealish                 Raheem Sterling
------------------------------------------------------
SUBS:
Brad Guzan                    Brad Jones
Jores Okore                   Glen Johnson
Scott Sinclair                Kolo Toure
Andreas Weimann               Rickie Lambert
Joe Cole                      Javi Manquillo
Carles Gil                    Fabio Borini
Matthew Lowton                Mario Balotelli
------------------------------------------------------
GOALS:
Benteke(36)                   Coutinho(30)
Delph(54)
------------------------------------------------------
SUBSTITUTIONS:
Okore(Baker 26)               Balotelli(Markovic 46)
Sinclair(N'Zogbia 75)         Johnson(Allen 78)
Cole(Grealish 83)             Lambert(Moreno 90)
------------------------------------------------------
REFEREE:
Michael Oliver
------------------------------------------------------
BOOKED:
Delph(80)
------------------------------------------------------
SENTOFF:
------------------------------------------------------
VENUE:
Wembley Stadium
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MANAGERS:
Tim Sherwood                  Brendan Rodgers
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無題
前半途中から4-2-3-1に変え、ボールを運べるようになりましたね。ただ、キャプテンは運動量が無さ過ぎでした。。使うならアンカーしかないのかな、と思います。FAカップでベンチに置いておくわけにはいかなかったのでは。
No Name さん 2015/04/24(Fri)08:07:56 Edit
No Nameさん
コメントありがとうございます。

つい先日、2008-09シーズンのReal Madrid戦を掘り起こして見ていたのですが、6年前のあの頃とはGerrardもスッカリ変わってしまいましたネ…。
与えられた役割の違いもあったでしょうが、ピッチの至る所に顔を出し、パスでもシュートでも何でもこなす彼はチームで最も輝いて見えました。
あの頃のGerrardはホントに凄かったですネ。


FA Cupで彼を外す訳にはいかなかったのだろうとは理解していますが、今回の使われ方は彼にとって少し酷に思えましたネ。

2列目からアンカーにチェンジし、そこで醜態をさらして再び2列目に逆戻り。
もちろんディフェンスがズブズブになったのは彼だけのせいではありませんし、彼にも責任がない訳でもありませんが、どこに入っても存在感を見せらない姿は見るに堪えませんでした。

今後もアンカーで起用した方が良いと僕も思いますが、ディフェンスはもう少し整理してからでないとまた同じことを繰り返してしまいますよネ。

今回みたいなパフォーマンスじゃ本人もファンも消化不良のまま彼を送り出すことになってしまいます…。
[ from Rush : 2015/04/24 21:45 ]
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Liverpoolをさりげなく愛しています。
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