Suarezの生い立ち - Part1

Suarezの生まれからヨーロッパ移籍、そしてLiverpoolにたどり着くまでの話が、Liverpool Echoで2回に渡って掲載されます。

今まで知らなかったSuarezの過去が覗ける良い機会になるかと思い、今回はパート1(生まれからAjax移籍まで)を訳してみました。

結構イイ話なんです(涙)

パート2は今夜出るそうです。(訳す暇があるかどうかは謎(笑))

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Author：James Pearce
*文中の黄色はSuarezの言葉

フットボールのロマンスは死んでしまったのか。Luis Suaresと話をしてみよう。

Fernando Torresは彼が先週Stamford Bridgeに着いた時点で、愛情は無くなってしまったと言った。しかしLiverpoolの新しいナンバーセブンは美しい試合に心を奪われたままである。

「よく笑うヤツだネ」これは移籍期限最終日にAjaxから2,280万ポンド掛けて獲得した24歳のフロントマンに対するKenny Dalglishの説明だ。

彼の過去を掘り下げればその理由が分かる。Suarezのそれは貧しさからの成功物語である。

かつてウルグアイユースのトレーニングキャンプに参加する機会を、シューズを持つ余裕がなかったことを理由に断らなければならなかった選手は、成し遂げて来た全てのために、あらゆる手段を使って戦わなければならなかった。

1987年1月24日、ウルグアイのSaltoに生まれたLuis Alberto Suarez Diazは7人兄弟の真ん中の子供であった。両親の離婚後、1人で7人の男の子を育てている母と貧しく厳しい人生を送っていた。

彼が7歳の時、彼はMonevideoに移住した。Suarezがスキルを磨いたのは首都の埃っぽいストリートであった。


「僕は本当に辛い生活の中、成長して来ましたネ。」
エルサルバドルのIsidro Metapanでプロとしてプレーしている30歳の兄を持つSuarezは認める。

「それは僕たちが多くの犠牲を払いながらごく普通の生活を続けなければならないことを意味していました。
僕が7歳の時、Montevideoに移住し、僕のフットボールキャリアはそこからスタートしたんです。
それが僕が初めて迎えたビッグチャンスで、それ以来僕は多くのチャンスに恵まれて来ましたよ。

僕はとても小さい時からフットボールを始めて、4歳の頃にはボールを持った方が速く走れるようになっていました。」

Suarezは11歳になった時、アルゼンチンのLa Plataで行われたナショナルユース・トレーニングキャンプへ招待された。しかし彼はそのオファーを断ることを強いられた。

「僕の夢が全て叶いました。ですがそれはとても高価で、シューズを買うお金の無かった僕はそれを断らざるを得ませんでしたネ。」
彼は言った。

「僕が真剣にフットボールを始め、Nacional de Montevideo(ウルグアイのフットボールクラブ)に選ばれた14歳になるまでその夢は実現出来ませんでしたよ。」

ウルグアイの歴史上、最も成功を収めたクラブとの契約後、彼は出世した。

1度明け方までパーティをしたことがあったのだが、10代の若者はユースチームのコーチの最後通告によってすぐに引き戻された。

「お前のチームメイトのようにトレーニングを積むのか、お前を二度と選ばないぞ」と警告された。
それが上手く行った。

16歳になる頃には、彼はファーストチームの一員となっており、2005年5月3日に行われたLibertadores Cupにおいて、彼はJunior de Barranquilla戦でNacionalでのデビュー戦を飾る。

Nacionalが2006年の国内タイトルをつかみとった年、Suarezは29試合出場で12ゴールを挙げ、チームの鍵となる役割を演じた。
しかし初タイトルを獲得した喜びがあったにも関わらず、彼の人生には何かが欠けていた。

今は彼の妻となった、当時ガールフレンドのSofiaはウルグアイからBarcelonaに移住した。もっと彼女のそばにいたいという彼の熱い思いは、その夏オランダのGroningenへの移籍のチャンスに飛び付くことに繋がった。

数多くのヨーロッパのクラブは彼の才能を警戒していた。
しかしGroningenは19歳の選手に80万ユーロで飛び付くために素早い行動を取った。

「(Nacionalでタイトルを獲得した後も)僕の幸福は完全なものではありませんでした。」
Suarezは言った。
「Sofiaと僕は1年間、遠距離恋愛を続けなければなりませんでした。この複雑な状況であっても、僕は自分たちの関係を諦めることが出来ませんでしたし、僕がヨーロッパでのプレーを求められた時は深く考えることは有りませんでしたよ。

唯一考えたのはまた彼女のそばにいられるということだけでした。それがヨーロッパの冒険の始まりでしたネ。
僕はオランダのGroningenでプレーするためにヨーロッパに向かいました。わずか19歳の時でしたが、僕には人生を共にする女性Sofiaがそばにいてくれました。

最初は全く簡単なことではありませんでした。その頃僕はオランダ語や英語を喋れませんでしたから、コミュニケーションを取るのはとても辛かったですネ。
これに加えて、オランダリーグに適応するのに僕は少し時間を必要としましたし、Groningenのセカンドチームでプレーしなければなりませんでした。」

同邦人のBruno Silvaの存在は彼が馴染むのに役立った。そしてSuarezは彼自身が特価品であったのだということをすぐに証明した。

彼は自身のヨーロッパでのデビューとなるPartizan Belgrade戦でゴールを決め、元Manchester UnitedのFWであるErik Nevlandと良好な関係を築いていた。

オランダ語を学ぶことに対する彼の熱意は、チームメイトそしてサポーターからも愛されていた。

「僕は諦めるつもりは無い、自分のことを証明するチャンスがすぐに得られるんだと、いつもしっかり心に留めていましたよ。」
彼は言った。

「僕は戦い続け、ハードワークをし続けました。オランダ1部のチームでプレーしているんだと思えたのは素晴らしいことでしたネ。
僕のこれまでを見れば、僕は全ての友人や、僕がプレーしてきたMontevideoの埃だらけの野原やストリートに育てらて来たんだと思います。ですが自分が成し遂げて来たものに大きな誇りを感じずにはいられません。」

ヨーロッパでの最初のシーズン、彼は37試合で17度ゴールネットを揺らしてEredivisieでGroningenを8位フィニッシュさせた。

Suarezの進歩は故郷でも注目を集め、2007年2月8日、彼はウルグアイ代表デビューをコロンビア戦の3-1での勝利で飾った。
しかし、判定への抗議に対する2枚目のイエローカードを受けたことで彼は退場となり、デビュー戦を台無しにしてしまった。
その1ヵ月前、彼はGroningenでレッドカードも受けた。
そして処分は激しい気性を持つ才能あるストライカーに付きまとい続ける。

オランダでの最初1年の終わりには、Ajaxに彼の働きを手に入れる決心させるほどに彼はとても順応していた。

2007年夏、オランダの巨人はAnfieldへ向かうこととなるRyan Babelを移籍させようとし、そしてSuarezが彼らの選手となるのだと決めていた。
取引は決して順調では無かった。Suarezがうんざりさせられたことに、GroningenはAjaxからの350万ユーロの初回入札を拒否した。

ストライカーは移籍を強制的に実現させるためにオランダフットボール協会の仲裁委員会にアピールしたが、それは受理されなかった。
しかし2007年8月9日、同日評決は発表された。クラブは750万ユーロの取引を成立させたと発表した。

SuarezはAjaxへ移籍し、5年契約を結んだ。

「夢が実現しましたし、僕のキャリアの中で大きな前進となりましたよ。」
彼は言った。
「もちろんAmsterdamに行くことに迷いはありませんでした。」

Saltoの少年はヨーロッパで夢を実現させたが、冒険はまだ始まったばかりだった。

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